プロ目線からオフショア開発の動向を5分でわかりやすく解説!
- 「オフショア開発市場は今後どう変わっていくのか?」
- 「オフショア開発を発注するにはどの国が適しているか?」
という疑問をお持ちではありませんか?
そこで、この記事では進化を続けるオフショア開発の現在の動向がわからないというお悩みについて、2年間、開発会社を経営していた経験から説明します。
結論からいうと、2021年7月の時点ではベトナムへ発注するのがベストです。
根拠は、コスパ良く優秀なエンジニアに発注することができるからです。
本記事では下記について記載していきます。
- オフショア開発が人気な理由
- 全体的なオフショアの動向
- 国別のオフショアの動向
3分程度で読める記事ですので、是非読んでみてくださいね。
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2021年でオフショア開発が人気な3つの理由
昨今では、IT開発業務を海外の開発会社や海外の子会社に委託するオフショア開発をおこなう企業が増えています。
その理由として、コスト削減や人材不足の補填、新興国の技術力向上などが挙げられます。
背景にはインターネットの普及によって海外進出のハードルが下がったことにより、多くの企業がオフショア開発を利用しやすくなったことがあるでしょう。
ITビジネスの課題解決のため、オフシェア開発のニーズはますます高まっていくことが見込まれます。
この項目では、オフシェア開発が注目される理由について詳しく見ていきます。
- 国内のエンジニアの人件費の高騰と人材不足
- 新興国エンジニアのスキルが上がってきた
- 人件費は日本と比較すると依然として安い
オフショア開発を検討しているなら、見逃せない情報ですのでぜひ参考にしてください。
国内のエンジニアの人件費の高騰と人材不足
日本のIT開発における技術者の人材不足は深刻です。
企業においてITの需要は拡大する一方ですが、人材が圧倒的に不足しているからです。
日本のIT人材の需要と供給の差は、最大で79万人に拡大する可能性があります。(経済産業省「「IT 人材の最新動向と将来推計に関する調査」より)
国内のIT技術者が大幅に不足していることで、人件費は急激に高騰しています。
人材不足を補うために、検討したいのが海外の技術者です。
例えば、アジアには日本のエンジニアにも引けを取らない優秀な人材がそろっています。
東南アジアの国々は、国を挙げてIT技術者の育成に力を入れて、優秀な人材の排出を続けてきました。
そのため、人件費が低く優秀なエンジニアを抱えている国に委託できるので、技術力のレベルを落とすことなく大幅なコスト削減ができるでしょう。
新興国エンジニアのスキルが上がってきた
新興国には、優秀な若いエンジニアが豊富にそろっています。
その背景には、2000年代以降からIT産業を中心に急激な経済成長を遂げていることがあります。
情報化社会と呼ばれるほど、現代は最新技術やサービスが普及しやすい社会環境です。
先進国では、既に多用な技術が普及しており、新しいサービスを受け入れるのに時間がかかってしまいます。
一方で、新興国は新しいデジタル技術の発展のために国を挙げて取り組むことに前向きです。
そのため、急速な発展が可能だったのです。
現在、東南アジアにはデジタル経済をけん引する企業も多く台頭しています。
昨今では、日本企業と新興国企業が連携してデジタル技術を活用したサービスや商品を開発し、新興国への普及や整備につなげる「アジアDX等新規事業創造支援事業」も進んでいます。
(「新興国企業との連携による新事業創出「アジアDXプロジェクト」経済産業省ADX政策推進チームより)
こうした中で、新興国のエンジニアたちは着々と実力を身につけていったのです。
人件費は日本と比較すると依然として安い
成長著しい新興国のIT産業ですが、エンジニアの平均年収は、日本のエンジニアと比較すると低賃金です。
例えば、日本のエンジニアの平均給与が600万円なのに対して、中国は400万円弱、タイやインドネシアは約200万円、ベトナムは約150万円です。
(「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」経済産業省より)
それでも、他の国内産業と比べて10倍近くにもなるエンジニアの給与は魅力的なのです。
新興国では、エンジニアの給与への満足度は高く、人気の職種となっています。
さらに、仕事のレベルアップによって大幅に年収が上がる可能性があることも、高い満足度が得られる理由といえるでしょう。
新興国のエンジニアは、日本より安い賃金でもやりがいを持って意欲的に取り組んでくれる貴重な人材なのです。
2021年度版|IT市場から見る全体的なオフショア動向
昨今の日本のオフショア開発では、中国に変わり「第2の中国」ともいわれているベトナムのエンジニアが人気を集めています。
これには以下のような理由があります。
- 若くて優秀な人材が豊富
- 人件費が安い
- 地理的にも便利
- 市場としても魅力がある
ベトナムは、国が率先して進めるICT教育により、スキルアップが給与に直結するといった社会環境にあります。
つまり、優秀なエンジニアが育ちやすく、オフショア開発会社を設立する若者も増えているのといえるわけです。
同時に、ベトナム語の専門書が充分ではないこともあり、英語のスキルも向上していることで世界的に活躍する人材が育っているのも強みといえるでしょう。
また、急激な経済発展によって人件費が高騰している中国と比べ、安い賃金で高い能力を発揮してくれるベトナムのエンジニアは魅力的です。
地理的な条件が日本に味方することも
日本にとってのメリットは、地理的な条件にもあります。
時差が2時間で時間的なロスが少ないからです。
出張をする際の航空運賃も安く、出発便が多いのも嬉しい点です。
そして、ベトナムの経済成長は市場としても大きな価値があります。
オフショア開発からベトナム市場に入り込める可能性も、充分考えられるでしょう。
こうした理由から、今最も注目を集めているオフショアの対象国はベトナムといえます。
また、今後は東欧へと変わっていくだろうという見方もあります。
英語が堪能な東欧は、欧米からのオフショア開発に対応してきたことによる高い技術力が魅力です。
テクノロジーの教育にも力を入れており、さらなる発展が期待されています。
国別|2021年のオフショア開発における市場動向・規模
今度は、先に紹介したベトナムや東欧以外の国についても、オフショア開発が盛んな国々の動向を見ていきましょう。
いずれの国も優秀なエンジニアがそろっており、日本より賃金の水準が低い国です。
ただし、それぞれの国によってエンジニアのレベルや賃金は異なります。
- ベトナム
- フィリピン
- ミャンマー
- 中国
- インド
- 東欧
それぞれ、どのような違いがあるのか解説しますので確認してみてください。
ベトナム
ベトナムのエンジニアは、勤勉で高い技術力を持っている人が多いのが特徴です。
国の政策でITエンジニアの育成に力を入れており、専門的な技術を習得している技術者が多数います。
先ほどお話ししたように、ベトナムではスキルの向上がそのまま給与に反映されるため、優秀な技術者が増え続けているためです。
技術の高さのわりに、日本人エンジニアと比較するとかなり安い賃金なので、大幅なコストカットにつながるでしょう。
また、親日国でもあるベトナムでは日本語の習得にも力を入れており、コミュニケーションが取りやすいのもポイントです。
他にも、日本との時差は2時間であること、市場としても魅力があることなどもオフショア開発の委託先として人気がある理由になります。
フィリピン
フィリピンのエンジニアの強みは、持ち前の高い英語力です。
世界に通用する英語力を身につけていることで、コミュニケーションが取りやすいのに加え、最新のITに関する情報にも敏感に反応することができます。
また、ベトナムと同様に親日国でもあることから、スムーズに信頼関係を構築できるのもメリットになります。
フィリピンは東南アジアの中で大学進学率が高い傾向にありますが、人件費は安いのが特徴です。
ですから、コストパフォーマンスの良い優秀なエンジニアがそろっているのです。
オフショア開発の委託先としての歴史は比較的浅いですが、成長が期待できる国の1つといえるでしょう。
ミャンマー
ミャンマーは他の新興国より経済発展が遅かったので、オフショア開発下での競争率が低いのが特徴です。
人件費は、ベトナムやフィリピンより格安です。
仏教徒が多いミャンマー人は真面目で礼儀正しい国民性でもあるため、日本人はコミュニケーションが取りやすいでしょう。
日本が経済支援をおこなってきた背景があるため、親日家が多いのもポイントです。
インフラなどに不安な面もありますが、これからの伸びしろが期待できる国でもあります。
中国
高い技術力を持つエンジニアが数多くそろっているのが中国の魅力です。
中国のIT市場が急激な成長を遂げたのに比例して、エンジニアの数も飛躍的に増えています。
日本語を話せる中国人エンジニアも多いので、コミュニケーションのとりやすさは魅力です。
オフショア開発の先駆け的存在でもあるため、安定感があるのも頼もしい点です。
しかしながら、経済発展に伴い昨今では中国人の賃金が右肩上がりになっていることに注意しましょう。
高い技術力に対応できる分、安さ重視で委託先を探す場合には検討する必要があります。
インド
世界トップレベルのIT技術力がインドの最大の武器です。
オフショア開発を通して、自社のエンジニアの技術力向上にも役立つでしょう。
開発可能な範囲が広く、多種多様な要求にも応じられる対応力の高さでも他の国を大きく引き離しています。
国の人口が多いため、優秀な技術者の層が格段に厚いのも嬉しい限りです。
ただし、人件費は中国と同様に上昇傾向にあり、格安で委託できる技術者は少ないでしょう。
コストカットだけを目的とせず、他のメリットが期待できるのであれば検討してみる価値が充分ある国です。
東欧
旧ソ連の配下にあった東欧は、現在では欧米からのオフショア開発の委託先になっており、高い技術力と豊富なノウハウの蓄積を持ち合わせているのが魅力です。
特に、ベラルーシやウクライナ、ポーランド、ルーマニアへの委託が盛んです。
東欧の技術力の高さの背景には、工学系の教育に力を入れてきたことがあります。
また、女性エンジニアの数は、日本と比較すると圧倒的に多く存在します。
人件費は、ベトナムやフィリピンなどと比較するとそれほど格安とはいえませんが、技術力の高さを考えると安いといえるでしょう。
日本へのなじみが薄いこと、時差が大きいことなどのハードルもありますが、世界レベルの技術力を開発に加えたいのであればおすすめです。
オフショア開発の費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
オフショア開発で悩みや課題になる事柄を知っておこう
オフショア開発を依頼しようと考えると、企業探しの前に以下のような課題が挙がるケースが多いです。
- 文化の違い
- エンジニアの質・教育水準
- コミュニケーションの問題
文化の違いによって、円滑なコミュニケーションが取れないことで、開発の遅延や製作物に相違が出ることがあるでしょう。
また、国ごとを比較してみると『エンジニアの質・教育水準』に違いがあるため、目的のシステムを開発するために必要な技術や質を確保できている企業か見極めなくてはなりません。
こうした悩みや課題は、オフショア開発を検討している多くの企業がぶつかる大きな問題です。
事前に社内で十分に検討し、適切なソリューションで解決することでオフショア開発を含むプロジェクトを成功へ導きましょう。
少しでも不安を感じたらジツゲン!に相談
ジツゲン!では、オフショア開発を含めたシステム開発の相談を受け付けています。
また、オフショア開発の最新動向や、課題・リスクとなる事柄は何があるのかまで、今までの知見と経験からアドバイスすることができます。
オフショア開発だけが必ずしも成功する方法とは限りませんので、ぜひご相談いただき適切な手段と期間でシステム開発のプロジェクトを進めていきましょう。
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まとめ:コスパの高いベトナムや東欧がオフショアのトレンド
オフショア開発の動向について、人気の理由や新興国を中心とした各国の動向について解説しました。
新興国は、2000年以降から目覚ましい経済発展を遂げており、中でもベトナムは飛躍的に成長しています。
その理由は、国を挙げたIT技術者の育成にあります。
日本のエンジニアと比較しても、引けを取らない技術力で賃金の安いベトナムのエンジニアは魅力的です。
また、今後は東欧へのオフショアも増えてくることが見込まれており、コストカットだけではないプラスが期待できます。
ぜひ発注の際にご参考にしていただけたら幸いです。