インドオフショア開発の評判やメリット・デメリットについて解説
- 「開発をインドに依頼したい…」
- 「インドのオフショア開発って良いのかな…」
という疑問をお持ちではありませんか?
そこでこの記事ではそんなインドのオフショア開発というお悩みを、2年間、開発会社を経営していた経験から説明します。
結論、超えるべきハードルはありますが、オフショア開発はインドの人材活用を検討するのがベストです。
根拠は技術が高く、低コストで人材も豊富だからです。
本記事では下記について記載していきます。
- インドのオフショア開発の評判
- インドにオフショア開発を依頼するメリット・デメリット
- おすすめのインドオフショア開発会社3社
5分程度で読める記事ですので、是非読んでみてくださいね。
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インドオフショア開発の評判
実際、インドのオフショア開発はどのような評価がされているのか気になりますよね。
ここでは以下の3つに分けて、インドオフショア開発の評判をお話します。
- カースト制の名残もありIT系が人気
- プロジェクトの遅延などは発生しがち
- 「大丈夫」の確度が日本の基準と異なる
順番に見ていきましょう。
カースト制の名残もありIT系が人気
インドはIT系の職種が、カースト制の名残を払拭できることからとても人気です。
Wikipediaによると、カースト制度とはヒンドゥー教の身分制度のことで、インド人は生まれながらに階級が決まっていました。
インドでは、ヴァルナとジャーティと呼び、カースト意識は今もなお残っているといわれています。
この階級によって就ける職種に差があり、上位階級に生まれれば良い職業に就きやすくなります。
反対に、下位階級に生まれた人は誰もやりたがらないような仕事しかできません。
現在、この制度は法律によって禁止されていますが、名残が残っていることで職種の選択肢が狭まっている傾向があります。
ですが、そこに風穴を開けたのがIT職種です。
IT系は近年発展してきた職業のため、カースト制度による制限を受けません。
カースト制度が定められた頃には存在していない職業なので、そもそも身分制度の中に含まれていないわけです。
つまり、能力さえあれば誰でも就職し、お金を稼げる仕事がIT系です。
それゆえに貧しい家や下位階級に生まれた人たちは、現状を打破しようとIT系職種を目指して必死に勉強をします。
このように、インドではカースト制度の名残などもあり、IT系の職種が人気となっているのです。
プロジェクトの遅延などは発生しがち
開発を委託する上で気になるのは、きちんと納期を守れるかどうか。
とある企業によると、残念ながらインドのオフショア開発では、プロジェクトの遅延が発生しがちとの声が聞こえます。
これはインドと日本の文化の違いに起因するものです。
簡単に言うと、インドは日本ほど時間に対して厳しい感覚を持ち合わせていません。
日本では遅刻厳禁、納期は絶対と言った価値観が一般的でしょう。
しかし、インドは時間に対して良く言えば寛容、悪く言えばルーズです。
緩い時間間隔の背景には、インドの渋滞の多さやインフラ整備の遅れなどが言われています。
いずれにしても、時間に対する感覚の違いがあることを覚えておいてください。
感覚の違いを忘れていると、いざ開発を依頼したときに全くスケジュール通りにいかないなんてこともあり得ます。
国民性の違いからくるプロジェクトの遅延には、十分に注意してください。
「大丈夫」の確度が日本の基準と異なる
また、言葉1つ取っても、基準がインドと日本では異なります。
たとえば、「大丈夫」という言葉。
あなたは大丈夫と相手に言われたとき、どのように感じますか?
おそらく多くの日本人は、「問題ない」や「100%に近い安心」といった意味で受け取るのではないでしょうか。
しかし、インド人は必ずしも日本人が考えているほどの確度で、大丈夫と言っていないことがあります。
場合によっては、7割程度の安心でも大丈夫と言ってしまうことも。
もちろん委託する会社や人によって違いはありますが、ここで大切なのは文化によって言葉の確度や基準が異なることです。
そのため、エラーメッセージへの対応といった品質に対する考え方で、ずれが生じてしまう可能性があります。
ですので、インドにオフショア開発を委託するなら、言葉の基準を徹底したり伝え方を工夫したりする必要があるでしょう。
インドオフショア開発は、良いところも悪いところもあることがおわかりいただけたはずです。
次では、もっと具体的にインドにオフショア開発を依頼するメリットを見ていきましょう。
インドにオフショア開発を依頼するメリット
インドオフショア開発の評判については、何となくわかりました。
では、実際のところインドに開発を依頼するメリットは何でしょうか?
ここでは、以下の3つに分けてメリットを紹介します。
- 数字に強く、技術力の高いエンジニアが多い
- 意欲のある若者が多い
- 人件費が安く、費用を抑えられる
各メリットを解説するので、参考にしてみてください。
数学に強く、技術力の高いエンジニアが多い
インドは数学に強く、技術力の高いエンジニアが多いことがメリットの1つ。
インドでは日本よりも数学の単元が多く、学習スピードが早いと言われています。
幼稚園から簡単な掛け算を学び始めたり、小学校時点で九九どころか20の段まで学んだりするそうです。
また、ITと関係が深い統計やデータ処理といった勉強も、インドの数学教育では教えています。
こうした幼少の頃からの数学教育によって、インドはエンジニアは数字や技術力を向上させているわけですね。
実際、世界的なテクノロジー企業のAppleやマイクロソフトの現CEOも、インド出身の人が務めているほど。
技術力の高いエンジニアがいないことに頭を悩ませている企業も多いはず。
その点でインドのオフショア開発であれば、技術力の高いエンジニアに依頼することが可能になります。
なので、エンジニア不足を嘆く企業にとっては、優秀なエンジニアに開発依頼できる点は大きな魅力ではないでしょうか。
意欲のある若者が多い
インドは意欲のある若者が多いこともメリットにあげられます。
先ほどお話したカースト制度の名残もあって、IT職種に就いて人生を変えようとしている人たちがいるからです。
また、インドの人口動態を見ても若者が多いことは明らか。
経済産業省の調査結果を見ると、10代〜30までの割合の多さがよくわかります。
各年代 | インドの人口(2018年の男女計) |
---|---|
10代以下 | 482,580 |
20代 | 230,067 |
30代 | 203,334 |
40代 | 161,668 |
50代 | 123,110 |
60代 | 79,011 |
70代 | 45,815 |
意欲のある若者が多いことは、それだけ長く働ける優秀な人材が多いことでもあります。
企業によってはIT人材を目指すインドの若者を見つけて、よりオフショア開発に注力できるエンジニアに育てることも可能でしょう。
短期的な目線でのエンジニア確保だけでなく、長期的な視点でもインドのオフショア開発では優秀なエンジニア確保につながるわけです。
人件費が安く、費用を抑えられる
インドにオフショア開発を依頼する最後のメリットは、費用を抑えられる点です。
日本で優秀なエンジニアを雇おうと思ったら、非常に人件費が高くなりますよね。
その点でインドのエンジニアの人件費は、日本と比べて人件費が安いことが特徴。
実際、インドのエンジニアの人件費はどれくらいなのでしょうか。
参考までに、人材会社indeedの情報を見てみましょう。
ndeedで掲載されている、インドのエンジニア職種の平均年収を表にまとめました。
ルピーを日本円に換算して、2021年4月時点のおおよその年収を記載しています。
おおよそが年収で約60万円〜70万円前後で、もっとも高いシニアソフトウェアエンジニアでも年収は約120万円です。
職種 | 平均年収(日本円換算) |
---|---|
システム管理者 | 401,417円 |
ソフトウェアテストエンジニア | 760,333円 |
ソフトウェア開発者 | 651,139円 |
シニアソフトウェアエンジニア | 1,183,816円 |
フルスタック開発者 | 984,861円 |
日経の調べによると、日本のエンジニアであれば、年収600万円〜700万円を超えることはざらです。
そう考えると、いかにインドのエンジニアの人件費が安いかがわかります。
「エンジニアは欲しいけど、できる限りコストは抑えたい」
このように考える企業にとって、インドのオフショア開発は大きなメリットがあると言えます。
以上がインドオフショア開発の3つのメリットでした。
要するに、若くて優秀なエンジニアを低コストで確保できるのがインドオフショア開発のメリットです。
しかし、メリットがあればデメリットもあるもの。
次は、インドにオフショア開発を依頼するデメリットについてお話します。
インドにオフショア開発を依頼するデメリット
先ほどは、インドにオフショア開発を依頼するメリットをお話しました。
しかし、当然良いところばかりではありません。
ここでは、以下の3つに分けてインドオフショア開発のデメリットをお話します。
- 遅延によるトラブルが発生する可能性がある
- 時差が大きい
- 日本人と国民性が合わないかもしれない
順番に見ていきましょう。
遅延によるトラブルが発生する可能性がある
インドでのオフショア開発は、時間周りでトラブルが発生する可能性があります。
その1つがプロジェクトや開発遅延などによるトラブルです。
評判でもお話した通り、インドは日本ほど時間に対して厳密ではありません。
日本では時間厳守・納期絶対の価値観が当たり前ですが、インドでは遅れることもしばしば。
そのため、しっかり時間管理をしていなければ、まるでプロジェクトが進んでいないなんてこともあるでしょう。
文化や国民性の違いが根本にあるため、初めてオフショア開発を依頼する企業はなかなか骨が折れるかもしれません。
なので、インドオフショア開発を依頼するなら、日本でおこなっている以上に緻密に時間管理をしましょう。
- 細かく進捗状況を確認する
- 定期的にコミュニケーションを取る
- 通常よりも余裕を持ってスケジュールを組む
こうした工夫を重ねて、遅延によるトラブルを回避することが大切です。
時差が大きい
次に時間周りのトラブルとしては、時差の大きさです。
日本とインドは約3時間半の時差があり、日本のほうが時間は先に進んでいます。
つまり、日本の朝9時は、インドだと朝5時半というわけです。
時差が大きいと、当然働く時間やコミュニケーションを取れる時間が異なってきます。
日本ではすでに始業していて、インドと連絡を取りたいと思っても、現地はまだ仕事が始まっていないなんてことも。
必要な打ち合わせなどは、事前に予定を決めておけば良いだけですが、問題は緊急時です。
何らかのトラブルや緊急対応を求められるとき、時差ゆえにすぐに対応を依頼できないことがあります。
そのため、インドにオフショア開発を依頼するなら、万一に備えて対策や体制を整えおかなければいけません。
- 緊急時にトラブル対応してもらえる体制を整えてもらう
- トラブルが発生したとき、最悪は日本側で対応できる状態にしておく
このように、突発的なトラブルが起きても良いように対策を準備しておきましょう。
時差ばかりはどうしようもありません。
それならば、時差によるトラブルを見越して備えておくことが大切です。
日本人と国民性が合わないかもしれない
デメリットの最後は、日本人と国民性が合わないかもしれない点です。
インド人は、自己主張が強い国民性と言われています。
その背景には、インドが持つ多様性が関係しているそうです。
インドは国内で200以上もの言語があり、言語も宗教も違えば、出自や性格も違います。
多様であるがゆえに、自己主張をしなければ自分の存在を認めてもらえないわけです。
そのため、インド人は日本人のように空気を読んで黙ったり、何となくその場をやり過ごしたりといったことがありません。
良く言えば和を大事にし、悪く言えばはっきりと意見を言えない日本の国民性とは真逆と言えます。
ですので、インドにオフショア開発を依頼するなら、こうした国民性を理解してお願いすることがポイント。
依頼する以上、コミュニケーションは避けては通れません。
相手の話や意見は聞きつつも、自分たちの意見をしっかり伝えるようにしましょう。
いずれも、国民性や文化の違いからくるデメリットと言えます。
しかし、文化が違うからわかりあえないわけではありません。
それぞれの意見は尊重しつつも、目的達成のために対策を図り、コミュニケーションを積み重ねることが大切です。
実際、インドにオフショア開発を依頼して成功した事例はあるわけですから、やり方次第で円滑に進めることができるでしょう。
それでは、インドオフショア開発をお願いするとしたら、どの開発会社に依頼すれば良いのでしょうか?
インドにオフショア開発を依頼する前に知っておくべき問題点
インドにオフショア開発を依頼するとき、以下のような問題点があることを念頭に置いて会社を探しましょう。
- 納期遅れによる予算オーバー
- 時差によって起きるやりとり工数
- 国民性による仕上がりの違い
- 言語の違いによる意思疎通
- 委託先によって変わるトータル費用
インドへオフショア開発の委託を検討したとき、何を目的にして・どうしたら達成できるかという明確な指針が必要です。
そして、指針に合わせて企業ごとの特異領域を知り、適切な企業に相談から見積もりという形になります。
ただし、場合によってはオフショア開発を依頼するよりも、ニアショア(国内)で開発する方がよいケースも少なくありません。
もし、不安に感じる要素を減らし、安定してシステム開発を進めたいと感じたなら、まずはジツゲン!へお問い合わせください。
おすすめのインドオフショア開発会社3選
実際にオフショア開発を依頼したいと思っている人に向けて、ここではおすすめのインドオフショア開発会社を3社紹介します。
- ジェラルド
- Global Japan Network
- フィデル・テクノロジーズ
いずれも日本に拠点があり、日本語のホームページがある会社です。
各社の特徴を紹介していきますね。
ジェラルド
1つ目に紹介するのはジェラルド。
オフショア開発の相談からシステムの設計・開発に加え、その後の運用・保守まで対応してくれる開発会社です。
その特徴は、ジェラルドに在籍する優秀な人材による日本語・英語に対応可能なブリッジエンジニアがいるため、言葉や文化の違いによるデメリットを解決してくれることです。
これにより、プロジェクトの進捗や品質管理も安心して任せられるわけです。
また、ジェラルドは独自のネットワークによって、優秀なエンジニアを数多く確保。
大規模開発や高度な開発であっても、低コストで依頼することが可能となっています。
会社名 | 株式会社ジェラルド |
所在地 | クルーガートビアス |
代表者 | 東京都港区六本木7−7−7 トライセブンロッポンギ8F |
電話番号 | 03−5422−9944 |
公式Webサイト | https://www.gerald.co.jp |
Global Japan Network
次に紹介するのはGlobal Japan Networkです。
Global Japan Networkのオフショア開発は、日本人チームスタッフが窓口となってサポートしてくれます。
オフショア開発を依頼したいけど、コミュニケーション面で不安を抱く人には魅力的なポイントと言えるのではないでしょうか。
具体的な開発支援には、ラボ開発と受託開発の2種類があります。
ラボ開発 | 自社専属インドエンジニアチームがアサインさまざまなプロジェクトを担当 |
受託開発 | プロジェクト単位で開発を依頼チームを都度編成する |
長期的に開発案件があるならラボ開発、短期的にコストを抑えて開発したいなら、受託開発というように変えられます。
このように、目的や状況に合わせて依頼形式を変えられるのも、Global Japan Networkのメリットと言えるでしょう。
会社名 | Global Japan Network Limited |
所在地 | ヴィカス クマール バフナ |
代表者 | 東京都中央区銀座2-14-1 森山ビル3階 |
電話番号 | 03-6264-0803 |
公式Webサイト | https://gjnetwork.jp |
フィデル・テクノロジーズ
3つ目に紹介するのはフィデル・テクノロジーズです。
フィデル・テクノロジーズの特徴は、対応領域の幅広さ。
ソフトウェア開発はもちろん、その後の保守サービスだけでなく、クラウドやインフラサポートのサービスまで提供しています。
さらには、人材紹介や派遣などの人材コンサルティングまで手掛けているため、幅広く依頼できるでしょう。
フィデル・テクノロジーズは単にオフショア開発を依頼するだけでなく、インド人スタッフの採用や教育といった観点でも頼りになる会社です。
会社名 | フィデル・テクノロジーズ株式会社 |
所在地 | 代表取締役会長 スニル・クルカルニ代表取締役社長 鈴木 宗久 |
代表者 | 東京都千代田区九段南2-2-3 九段プラザビル 7A階 |
電話番号 | 03-6261-3309 |
公式Webサイト | https://fideltech.jp |
今の時代、優秀なエンジニアが採用できなくて頭を抱えている会社も多いでしょう。
「なかなか国内で良い人材が見つからない」
「かといって、外国人スタッフを雇えるノウハウがない」
こうした課題を抱えているなら、海外の企業へオフショア開発を依頼してみるのも良いかもしれません。
インドのオフショア開発で知っておきたい課題
インドのオフショア開発を検討したとき、以下のような課題に直面する可能性があります。
- 文化の違い
- エンジニアの質・教育水準
- コミュニケーションの問題
こうした課題は、解決できるように対策をしなければ多くの問題点を抱えたままプロジェクトを進めることになります。
オフショア開発はコストカットや社内リソースの確保に役立ちますが、委託先選びから慎重に選ぶようにしましょう。
TechUnit(テックユニット)は、技術コンサルティングと専属エンジニアチームの構築を行うサービスです。
下記に当てはまる方はお気軽にご相談ください。
- ✔ エンジニアが退職してしまった
- ✔ 開発が進まない
- ✔ すぐにエンジニアを増やしたい
- ✔ 今依頼している開発会社に不満がある
費用が発生しないご相談の段階で、「ソースコード解析」「要件定義」に関与し、プロジェクト毎に最適なチームをご提案しております。
プランに応じて柔軟な開発体制を構築いたします。もちろん、開発状況に応じたメンバーの増減も可能です。
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まとめ
ここまで、インドのオフショア開発について解説しました。
インドのオフショア開発には、以下3つのメリットがあります。
- 数学に強く、技術力の高いエンジニアが多い
- 意欲のある若者が多い
- 人件費が安く、費用を抑えられる
つまり、優秀なエンジニアをコストを掛けずに雇えるのが、インドオフショア開発の魅力と言えるでしょう。
ただし、文化や国民性の違いを背景としたデメリットもあります。
自己主張の強さや時間に対する感覚の違いから、上手くプロジェクトを進行できないかもしれません。
そうした不安を解消するには、実績のあるオフショア開発会社に依頼することが大切。
この記事で紹介した3社をもとに、まずはオフショア開発について相談してみてください。
いずれも、優秀なブリッジエンジニアや日本人スタッフによる安心のサポートがあります。
インドオフショア開発を検討している企業は、ぜひ本記事を参考にしていただけたら幸いです。